2014年8月3日 のアーカイブ

能力と才能

2014年8月3日 日曜日

今から10年前の話だが、こんな私でも小さいながら町の組織に所属し、
二年間部長を経験したことがある。
当時の部員は新人ばかりで急に若返った。
30歳そこそこの彼らは、まず挨拶がままならない。
親から与えられた環境の中にいますから「まいど」しか使わない。
「はじめまして」って場面がほとんどなかった。
当然、名刺など持っていない。
そこからスタートでした。

そんな彼らに「まちづくり」だの「地域活性化」などは異国の言葉。
使わないことにし、彼らの持っている才能や能力を引き出すことが急務。
まずは私から、それまでの常識を破るような企画を実施しバカを見せた。
その次に、若い彼らに「やりたいことは?」とひたすら問いかけて、
とにかくやりたいモードの空気を作った。

彼らがどんどん思いを口にし、どんどん笑顔になってゆくのがわかる。
消極的だった彼らはもう一人もいなくなった。
わずか10人足らずのメンバーから、偶然にも108つの意見が出た。
煩悩の数です。
今度は108つの「やりたいこと」をジャンル分けしさらに絞り出す。
とことん絞り出し、最終的に三つに集約された。
「お金が欲しい」「力をつけたい」「もっと自分を知ってもらいたい」
これが彼らの本音。

この中で「今やれること」がある。
「もっと自分を知ってもらいたい」だ。
「じゃ、どうしたら自分を知ってもらえる?」と聞けば、
もはや108つも意見を述べてるものだから、
「オレはこれやりたい」「オレはあれやりたい」と簡単に発表し出す。
決して私からやらされたのではなく、自分でやってナンボです。

そんな風にして、若い彼らが率先して行動してる姿に、
私は幾度、頼もしいと思ったことか。
しかも、ちゃんと失敗もする(笑)
どんな人でも、そこそこ才能は持っているもの。
今度は私から彼らに苦言を刺し、怒りの感情を引き出す。
あえて嫌われ役になるわけ。
こうすることで才能は力強くもなる。

あれから10年。
彼らは立派に成長し、町の立役者になってる。
ここに来て小さな町は苦労が絶えない。
それでも踏ん張っていられるのは、彼らがいるから。

部長を終えた後、しばらく彼らのサポート役をしたいとそばにいましたが、
あ、これは良くないとだんだん気が付き、放れることにしました。
引き際を誤ったのは私の方でした。
こういうことも、若い彼らから教わったこと。

さ、次はいったいどんな若者が表れるのか?
楽しみでいます。