第23話 9月1日放送

「やりたいことをやりたいだけ」

 イベント会場などで、その場でお客さんの似顔絵を描いて渡す、 席描き似顔絵を始めた頃のことです。 誰にも真似が出来ないこの技術を生かしていけば、もしかしたらプロになれるんじゃないだろうかと、夢を抱くようになりました。 それにはどうしたらいいか、どうプランして行けばいいのかも分かりません。 ただただ子供の頃に漫画家になりたかった夢と、人一倍強い「うぬぼれが」僕の向上心をかき立てました。
 東京には席描き似顔絵の土壌がある。この際だから家族に「お父さんの我がままを聞いてくれ!」と説得して、東京に出てジャパニーズ・ドリームをつかもう!なんて事も真剣に考えました。 またもや、非現実的な夢物語を設定する悪い癖が出てしまいました。
 きっと家族は「バカな事ばっかり言ってないで、頼むから地道に働いて」と、 嘆き悲しむか、こっぴどく怒られるかだろう・・・。 止めよ止めよ、こりゃ~話が無謀過ぎる。 家族を困らせたら、やりたい事も出来なくなる。新潟で頑張るしかない! 逆に新潟の地で認めてもらえるようになったら、中央の方から出向いてくるかもしれない。 この手もありだろう!・・・・またもや人一倍強い「うぬぼれ」です。
 似顔絵という、そうそう誰にも出来ない技を持っていても、 他に誰もやったことが無い訳ですから、 新潟には、全くと言ってもいいほど、受け入れ態勢はありません。 自分の持っている技を活かすには、結局自分で道を作っていかなければなりません。 そう思ったら、でっかい砂漠の上にポツンと一人立たされていたような感覚になりました。
 いくらマスコミや、企業に今までの活動と実績をアピールしたところで 自己アピールは新潟の地では逆効果になる可能性が大きいから、 まずは人脈を作っていかなければいけない、そう考えました。
 そんな時、新潟でお笑い事業を立ち上げたという、同じ年の男が現れました。

続きは来週です