第7話 5月19日放送

「ドカベン」

 将来は漫画家になる!夢はそれしか考えられませんでした。 憧れの漫画家は、新潟県出身の水島新司さん。 「男どアホウ甲子園」「あぶさん」「野球狂の歌」「ドカベン」など、 野球ファンの僕は、どれも夢中になって読んでいました。 特に「ドカベン」が大好きで、主人公の「山田太郎」 小さな巨人「里中」、ハッパを口にくわえた「男岩鬼」 リズムでタイミングをとる「秘打殿間」、そしてライバルたち。 どれも個性豊かなキャラクター達が色濃く登場して、 それまでの野球漫画にあった、一人の主人公を中心としたストーリーとは違い、 団体競技の面白さや、チームワークなども、この漫画で教わりました。
 小学校の頃、一年に2度、校内マンガコンクールってのがありました。 体育館の壁に、生徒たちが描いた漫画の模写を展示して、 誰が上手に描けたか投票で金・銀・銅を決め、受賞者には賞状が貰えます。 僕はもちろん「ドカベン」を描いて出展し続けましたが、 他にも上手い人がいっぱいいて、たった一度、銅賞をもらっただけ、 当時のレベルは、みんな高いものがありました。 自分の得意なマンガでも、賞には縁遠く、一番にもなれない。 それが益々、絵を描く意欲となり、逆に勉強をする意欲は、どんどん消えていきました。 将来は水島新司さんのアシスタントをして、漫画家になる。 夢を抱いて、机に向かい、せっせとマンガや似顔絵を描いている僕に、 両親は逆上していきました。

続きは、また来週です。